2011年2月23日水曜日

奈良、西ノ京

先日、奈良の西ノ京に行って来ました。
久しぶりです。
唐招提寺の金堂が修理に入る前に一度行きましたがもう10年以上も前になるでしょうか?
1960年代中学時代にフェノロサの凍れる音楽に憧れて薬師寺東塔を見に行ったのが確か中学2年生の頃だったと思います。

当時は平屋の金堂と東側に聖観音のある東院堂があって、回廊なんか無かった様に思います。
東塔が西塔の心柱の礎石にたまった水に映るというのが薬師寺の風情で、写真を撮った思い出があります。高校生になってからも数度訪れた記憶があります。
当時高田好胤師がまだ管主になられる前だったと思います。修学旅行生の団体を前にしてお寺の説明をされていたのを拝見したことがあります。
非常にわかりやすく、ユーモアを交えた解説でした。
高田好胤師の尽力で今の伽藍が出来上がったのだと思うと、約半世紀の間にここまで変わってゆくのかと感心しました。


私の主観としては昔のままの方が好きです。千数百年の歴史が感じられる風情が無くなってしまった感があります。
今の伽藍はいってみれば当時出来上がったばかりの美学を持って今の私たちに当時の姿を見せてくれているということですのでこれも捨てがたいですが・・・。
そういう観点から唐招提寺を見てみると非常に対照的な二つの寺院です。
唐招提寺は天平時代そのままの伽藍をかいま見ることができる寺院です。
木造建築が風雨にさらされながら力強く生き続けてきた証を我々は見ることができるのです。
(C) OSAKA TIN TOY INSTITUTE/nobuo kumagai/2011

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